従業員の80%以上が、IT部門の承認を得ずにSaaSアプリケーションを業務で使用しているという調査結果があります。このような「シャドーIT」の増加は、セキュリティ、コンプライアンス、財務管理における重大なリスクにつながります。これらのリスクに対処するためには、SaaS管理の徹底が不可欠です。
シャドーITとは何か
シャドーITとは、IT部門の承認を受けずに導入・利用されるソフトウェアやクラウドサービスを指します。業務効率や利便性の向上を目的とする場合もありますが、その一方で組織全体の情報統制を損なう要因となり得ます。SaaSの普及に伴い、シャドーITの潜在的リスクは年々高まっています。
シャドーITに伴う主なリスク
シャドーITは、以下のようなリスクを組織にもたらします。
- セキュリティの脆弱性
未承認のSaaSアプリケーションは、情報漏えいや不正アクセスのリスクを高めます。適切な管理がなされていない場合、企業の機密情報が外部に流出する可能性があります。
- コンプライアンス違反の可能性
GDPRやHIPAAなど、各種法令への準拠が求められる中、非承認のアプリケーション使用は法令違反につながる恐れがあります。これにより、罰則金の発生や企業イメージの毀損といった影響が生じる可能性があります。
- 財務面での不透明性
シャドーITによって発生する未把握のサブスクリプション費用や利用料は、予算管理上の盲点となります。これにより、財務計画やコスト配分の正確性が損なわれることがあります。
シャドーIT対策の具体的な施策
シャドーITのリスクを抑えるためには、以下のようなアプローチが有効です。
- シャドーITの可視化と管理
ネットワークモニタリングツールや定期的な使用状況の監査を通じて、組織内で使用されているすべてのSaaSアプリケーションを把握・分類します。従来のエージェント型対策だけでは対応が難しいため、ブラウザベースでの利用も視野に入れた管理体制が求められます。
- SaaS管理プラットフォームの導入
SaaS全体を一元的に管理できるプラットフォームを導入することで、使用状況の把握やアクセス制御、多要素認証(MFA)、ID管理などが効率的に実施可能です。これにより、未承認利用やデータ漏えいのリスクを大幅に抑制できます。
- ガバナンス体制の構築
ソフトウェア調達・利用・廃止に関する明確なルールを定めたガバナンス体制を構築します。承認済みアプリケーションの一覧化や、従業員への教育を通じて、適切なツール利用を促進します。
JosysによるSaaSリスク管理の強化
Josysは、組織内のすべてのSaaSアプリケーションを一元的に管理できるプラットフォームです。アプリケーションの利用状況、アクセス権限、契約状況などを可視化し、以下のような効果をもたらします。
- セキュリティリスクの早期検出
不適切なアクセスや未承認のアプリケーション利用を特定し、即時対応が可能です。
- コンプライアンス対応の強化
法規制への対応状況を可視化し、適切な運用状況を維持します。
- ITコストの最適化
未使用ライセンスや重複契約の洗い出しにより、無駄な支出を抑制します。
Josysの導入により、シャドーITを可視化・管理し、業務の安全性と効率性を両立させることが可能です。
おわりに
テクノロジー活用が進む現在、シャドーITのリスクは無視できない課題です。適切な管理を怠ると、重大なセキュリティ事故やコンプライアンス違反につながる恐れがあります。Josysを活用した包括的なSaaS管理により、組織全体のリスクを低減し、安定したIT運用を実現できます。
JosysのSaaS管理機能をぜひご活用ください。