
Josysとfreee IT管理(旧Bundle by freee)は、どちらも国内発のSaaS・デバイス一元管理プラットフォームであり、情報システム部門のアカウント管理・IT資産管理・入退社対応を効率化するために設計されています。両製品はSaaSアカウントの可視化、デバイス管理、入退社時のアカウント発行・削除の自動化といった中核領域で機能が重なっており、比較検討の対象になりやすい関係にあります。
一方で、両製品には設計思想と得意領域に明確な違いがあります。freee IT管理はfreee株式会社の会計・人事労務プロダクト群との連携を強みとしており、Josysはグローバル展開する独立プラットフォームとして幅広いSaaS連携とアイデンティティガバナンス(IGA)を軸に据えています。本ページでは、ITマネージャー・情報システム担当者・セキュリティ担当者が最適なプラットフォームを選定できるよう、両製品を公開情報にもとづき客観的に比較します。
まず両製品の位置づけとカテゴリを一覧で整理します。両製品ともSaaS・デバイスの一元管理という点では共通していますが、freee IT管理はfreeeプロダクトエコシステムとの連携を軸にIT統制とコスト最適化を志向し、Josysは独立系プラットフォームとしてSaaS・デバイス・アイデンティティの統合ガバナンスを軸にしている点が最大の違いです。
SaaS検出・デバイス管理・アクセス自動化・連携数など、IT管理で重視される主要機能を横並びで比較します。両製品はSaaSアカウント管理・デバイス管理・入退社自動化・シャドーIT検知といった基本機能を共通して備えています。差が出るのは、連携数の広さ・アイデンティティガバナンス(IGA)の深さ・グローバル対応といったJosysの領域と、freeeプロダクトとの会計連携というfreee IT管理の領域です。
組織の要件によって最適なプラットフォームは異なります。「freeeプロダクトを既に活用しており会計連携を軸にIT統制を進めたい」ならfreee IT管理、「幅広い連携・IDガバナンスの深さ・グループ企業やグローバル拠点の統合管理」ならJosysが適した選択肢となります。以下にそれぞれの具体的な適合条件を整理しました。
Josysが最適なのは、SaaS・デバイス・アイデンティティを一元管理したい組織や、幅広い連携・グループ企業管理・グローバル拠点対応を必要とする組織です。具体的な適合条件は以下のとおりです。
freee IT管理が最適なのは、freeeプロダクトを既に業務基盤として利用しており、会計連携を活かしたIT統制・コスト管理を進めたい組織です。具体的な適合条件は以下のとおりです。
注記: 「適しているケース」は、2026年時点の公開製品情報・各社公式サイト・国内レビューサイトのデータをもとに作成しています。最終的な導入判断前に、無料トライアルまたはデモでの検証を推奨します。
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Josysとfreee IT管理の本質的な違いは、プラットフォームの設計思想にあります。
freee IT管理は、freee株式会社が展開する会計・人事労務プロダクト群のエコシステムを軸に据えています。2025年12月に「Bundle by freee」から「freee IT管理」へ名称変更した際、freee会計・freee固定資産・freeeカードとの連携を強化し、会計データとの自動突合によって隠れたSaaS利用(シャドーIT)の検知やITコストの予実管理を実現する方向へ進化しました。すでにfreeeを業務基盤として利用している企業にとっては、この会計連携が他ツールにはない独自の価値となります。
一方、Josysは特定の会計・人事プロダクトに依存しない独立系のプラットフォームとして設計されています。SaaS管理・デバイス管理・アイデンティティガバナンスを単一のデータモデルで統合し、デバイスライフサイクルのイベント(例:退職処理)が自動的にSaaSのデプロビジョニングとアクセス失効をトリガーする設計です。特定ベンダーのエコシステムに縛られず、350以上の幅広い連携と、グループ企業・グローバル拠点をまたぐマルチテナント管理を前提としている点が特徴です。
したがって、freeeプロダクトを中核に業務を組み立てている組織にはfreee IT管理のエコシステム連携が有効であり、ベンダー中立の立場で幅広いSaaS・デバイス・アイデンティティを統合管理したい組織にはJosysの独立統合アーキテクチャが適しています。
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両製品は、連携へのアプローチにも違いがあります。
Josysは31のカテゴリに分類された350以上の連携を提供しており、AI Integration Builderにより、独自システムやニッチな業務アプリ向けのノーコードカスタムコネクタを作成できます。連携は双方向のライフサイクル自動化(プロビジョニング・デプロビジョニング・アクセス変更)に対応しています。
freee IT管理は公式カタログで約190のサービス連携を提供しており、順次拡充が進んでいます。SmartHRなどの人事労務システムと連携させることで、従業員情報をもとに100以上のSaaSアカウントの発行・削除を自動化できます。さらに、GraphQL APIとSCIM API(特許取得済み)に対応し、2026年6月には利用者自身がカスタムアプリケーションの連携設定を行える「カスタムSCIM連携」機能を国内のSaaS管理ツールとして初めて提供開始しました。SCIM APIを公開しているSaaSであれば、標準未対応の製品でも連携できる点が強化されています。
両製品ともAPI連携とノーコード自動化に対応しているため、既存のツールスタックとの接続性は高い水準にあります。連携済みアプリの網羅性を重視する場合はJosysの350以上のカタログが、freeeエコシステムを中心に会計・人事労務との連動を重視する場合はfreee IT管理が、それぞれ実用的な選択肢となります。
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両製品とも公式サイトで具体的な価格は公開しておらず、営業窓口への問い合わせが必要です。課金の考え方に違いがあり、freee IT管理は月末時点の在籍メンバー数(離職済みやシステムアカウントは除外)を課金対象とする方式を公表しています。Josysはモジュール別の追加費用が発生しないオールインクルーシブモデルを採用しています。
TCO(総所有コスト)を比較する際は、必要な機能がすべて基本料金に含まれているか、あるいは一部の機能が別料金となるかを、両社に確認することをお勧めします。Josysの価格については、営業チームへお問い合わせくださいまたは価格ページをご覧ください。
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公開レビューにもとづく両製品の評価傾向を整理します。両製品とも国内の情報システム部門から、UIの分かりやすさと入退社対応の自動化による工数削減が高く評価されている点が共通しています。
Josysは、SaaSとデバイスの統合管理、入退社自動化の精度、日本拠点でのサポート品質が高く評価されています。G2ではLeaderとして2年連続で選出され、Gartner Magic Quadrantには日本企業として初めて選出されました。一方で、複雑な環境下での初期セットアップに工数がかかる点が改善要望として挙がることがあります。
高評価ポイント: SaaS・デバイスの統合ビュー、入退社自動化の精度、幅広い連携、サポートの対応品質
改善要望として多い点: 複雑な環境における初期セットアップの工数
freee IT管理は、国内のレビューサイト(BOXILで総合4.60/5など)で高い評価を得ています。UIの分かりやすさ、SaaS連携とアカウント抽出のスムーズさ、ルーティンワーク削減による時短効果が高評価ポイントとして挙がっています。連携可能なSaaS数が継続的に拡充されている点も評価されています。
高評価ポイント: UIの分かりやすさ、SaaS連携・アカウント抽出のスムーズさ、時短効果、連携SaaSの拡充スピード
改善要望として多い点: 連携対応SaaSのさらなる拡大への期待
レビューの傾向は2026年時点で公開されているレビューをもとにしています。個別の結果は異なる場合があります。
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Josysは日本市場で多くの企業に導入されており、実際の業務改善効果として以下のような実績が報告されています。
Josysは国内外1,000社以上に導入されており、SaaS・デバイス・アイデンティティの統合管理によって、IT工数を最大50%、ITコストを最大75%削減できるとしています。完全な日本語UIを保ちながら、グループ企業やグローバル拠点を含む環境の統合管理に対応できる点が実績の背景にあります。
freee IT管理は、freeeプロダクトのエコシステムを軸としたSaaS・デバイス一元管理ツールとして優れた選択肢です。2021年の提供開始以来、SaaSアカウント管理・デバイス管理・入退社自動化を国内向けに磨き込み、2025年12月の「freee IT管理」への名称変更以降は、freee会計・固定資産・カードとの連携によるIT統制とコスト最適化、AIを活用した月次レポート機能を強化しています。すでにfreeeを業務基盤として利用している企業にとっては、会計データとの突合という他にはない価値が得られます。
Josysの差別化ポイントは、SaaS管理・デバイス管理・アイデンティティガバナンスを単一データレイヤー上で統合するコンバージドプラットフォームであること、350以上・31カテゴリの幅広い連携とAI Integration Builderによるノーコードのカスタム連携、ネイティブなマルチテナントアーキテクチャ、そしてグローバル展開と第三者認証(SOC 2 Type II・ISO 27001)を備えている点にあります。特定ベンダーのエコシステムに依存せず、アカウントからデバイスまでのフルライフサイクルを一元管理したいITチームにとって、Josysは複数のポイントソリューションを繋ぎ合わせる複雑さを解消します。
Josysを選ぶべき場合: SaaS管理・デバイス管理・IDガバナンスをベンダー中立の単一プラットフォームで統合管理したい場合。350以上の幅広い連携やAI Integration Builderによるカスタム連携が必要な場合。グループ企業・子会社・グローバル拠点をマルチテナントで統合管理したい場合。アクセスレビューなど監査対応を見据えたIGA機能を重視する場合。
freee IT管理を選ぶべき場合: freee会計・freee固定資産・freeeカードなどのfreeeプロダクトを既に利用中で、会計データとの連携を活かしたIT統制・コスト予実管理を進めたい場合。freeeエコシステムを軸に会計・人事労務からIT管理までを同一ベンダーで揃えたい国内の情報システム部門。
Josysとfreee IT管理の比較検討時に、ITマネージャー・情報システム担当者からよく寄せられる質問を取り上げます。連携数の違い、freeeプロダクトとの関係、グループ企業対応、両製品の共通点など、意思決定に直結するポイントに絞って回答します。
はい。両製品とも、SaaSアカウントの可視化、デバイス・備品の管理、入退社時のアカウント発行・削除の自動化、シャドーITの検知といった中核機能を備えています。そのため、基本的なIT管理業務の効率化という点では両製品とも有力な選択肢です。違いが出るのは、連携数の幅(Josysは350以上、freee IT管理は約190)、アイデンティティガバナンス(IGA)の深さ、グループ企業・グローバル拠点の統合管理、そしてfreee IT管理が持つfreeeプロダクトとの会計連携といった領域です。
freee IT管理はfreeeプロダクトを利用していない企業でも導入できますが、freee会計・freee固定資産・freeeカードとの連携による会計データ突合やコスト予実管理は、freeeプロダクトを利用している場合により大きな価値を発揮します。freeeエコシステムを利用していない、あるいはベンダー中立の立場で幅広いSaaS・デバイス・アイデンティティを統合管理したい組織では、350以上の連携を持つJosysも比較検討することをお勧めします。
Josysはネイティブなマルチテナント対応アーキテクチャを採用しており、複数の子会社・グループ企業・関連会社を単一の管理画面から統合管理できます。持株会社構造やグローバル拠点を持つ組織のニーズに対応できる点が強みです。freee IT管理はマルチテナント対応について公式に明記していないため、複数法人・グループ横断の管理要件がある場合は、各社に具体的な対応可否を確認することをお勧めします。
Josysは31カテゴリ・350以上の連携を提供し、AI Integration Builderによってノーコードでカスタムコネクタを構築できます。freee IT管理は公式カタログで約190のサービス連携を提供し、GraphQL APIとSCIM API(特許取得済み)に加え、2026年6月からは利用者自身が設定できるカスタムSCIM連携を国内のSaaS管理ツールとして初めて提供しています。標準連携の網羅性を重視する場合はJosys、SCIM API公開SaaSへの柔軟な自己設定を重視する場合はfreee IT管理が、それぞれ実用的です。
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